オールドレンズのすゝめ② ― MINOLTA MC W. ROKKOR-SG 28mm f3.5

こんにちは。ささきです。オールドレンズの紹介第2回です。

今回も前回に引き続きミノルタより「MC W. ROKKOR-SG 28mm f3.5」です。ハー〇オフのジャンクの海から漁ってきました。

オールドレンズとは何ぞやという部分については第1回をご覧ください。

レンズについて

ミノルタの28mm f/3.5というスペックのレンズは、1963年から1981年発売のものまでなんと9種類もあるようで、手持ちのものがどのモデルなのか特定するのに少々苦労しました。それぞれのモデルでレンズ構成やフォーカスリングの質感、最短撮影距離などに違いがあるようです。いろいろと照らし合わせてみると、自分のものは1973年発売のモデルのようです。前回紹介した50mmと同い年ですね。

最短撮影距離は60cmとそこまで寄れませんが、広角なので風景等の撮影がメインと考えればそこまで問題にはならないでしょう。ちなみにこの後のモデルから30cmまで寄れるようになったようです。重さは約250gと軽量コンパクトなので、カバンにとりあえず忍ばせておくのにも丁度良いですね。

今回モデルを特定するにあたり、こちらのブログを大いに参考にさせていただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

今回もフルサイズ機のSIGMA fpに装着しての撮影です。

装着した姿。
型番MC W. ROKKOR-SG 28mm f3.5
発売年1973年
焦点距離28 mm
最小絞りf/3.5
最大絞りf/16
最短撮影距離0.6 m
フィルター径7群7枚
レンズ構成55 mm
絞り羽根枚数6枚
質量254 g
レンズスペック。

作例

4月に入って春の陽気。散歩がてら撮影してきました。例によりジャンクレンズのため、本来の写りではない可能性があることはご了承ください。

孤独に頑張るタンポポさん。

解放f/3.5でタンポポの撮影。近景を取ろうとすると最短撮影距離の長さが少々気になるところ。解放の写りとしては割とパキパキしている印象ですが、周辺減光は結構出ますね(この写真では光の当たり方の問題もありますが)。場面によっては雰囲気を出せるかも。

花を撮ったつもりですがほぼ背景と同化。

こちらも解放で花の撮影。どこに写っているか分からない?真ん中です真ん中。最短付近まで寄って撮ったはずですが、やはり少し物足りないか。28mmの広角かつ、解放もそこまで明るいレンズではないので背景はそこまでボケません。ボケ方もややうるさめ(これはこれで面白いボケ方ではありますが)。メインの被写体を浮き立たせるような撮影にはあまり向かないかも。

逆光気味の木と影。

少し遠巻きに木の撮影。f/5.6くらいだった気がします。逆光気味で明暗差が激しい場面でしたが、色乗りやコントラストは結構濃く出ている印象です。

木漏れ日。

ド逆光で木漏れ日の撮影。f/8。よく見ると中央下あたりにゴーストが出ています。かなり厳しい条件なのでこの程度は致し方なしですね。それよりも、この状況でもフレアがほとんど出ておらずコントラストも維持できているのは優秀だと思います。

水面の反射がきれい。

遠景の撮影。f/8だったか11だったか。広角レンズの本領発揮といったところでしょうか。右側はややフレア気味ですが、全体的にはパキパキしていて良い写りです。

まとめ

散歩がてら色々撮ってみましたが、全体的にパキパキ写る印象です。ボケ方などはややオールド感(?)がありますが、風景など撮る分には問題ないと思います。冒頭で寄れなくても問題ないと書きましたが、とはいえ寄れた方が便利なのは間違いないので、広角の寄り写真を撮りたいなら30cmまで寄れる後継モデルがおすすめ(今から買う人はいるのか)。写りが同じだと仮定するなら、寄った時の独特なボケ感もより楽しめそうです。

それではまた。

参考

・おとうのブログ『ミノルタ MC W. ROKKOR-SG 28mm F3.5』<https://plaza.rakuten.co.jp/gselection/diary/201906150000/>

この記事を書いた人
ささき
所属:OB(理工学研究科修了)
出身:静岡県富士市
説明:なぜか特別入部してしまった社会人。機材集めが趣味。
手持ちのレンズを数えたら30本を超えていた。
Instagram:@tssk09